10年近く茶道のお稽古をしていますが、
「お点前の種類が多くて覚えられない」
「焼き物・塗り物など茶道具の産地・銘柄が多すぎて覚えられない」
など、悩んだり忘れたり、、、
その時間を繰り返すうちに悩みが慢性化し、
お点前の種類を覚える意義とは?
なぜこんなにも長い間受け継がれているんだろう、本質ってなんだろう、、、?
と考えていた時に、たまたま本屋で平積みされていた本。
なにかが見出せるヒントになるのではないかと思い、手に取ってみました。
仕事やプライベートで外国の方との交流がある方はもちろん、茶道に触れたことが無い方にも、参考になるかと思います。
基本情報
タイトル | 世界のビジネスエリートが知っている 教養としての茶道 |
著者 | 竹田 理恵 |
出版社 | 自由国民社 |
ページ数 | 240ページ |
出版年月日 | 2021年8月27日 |
定価 | 1500円(税別) |
目次一覧
はじめに | |
第1章 | 外国人が知りたい日本の文化・世界が憧れる日本のおもてなし |
第2章 | なぜエリートは茶道の虜になるのか |
第3章 | これだけは知っておきたい 日本の伝統文化「茶道」 |
第4章 | ビジネスや日常に活かしたい千利休の七つの教え(利休七則) |
第5章 | 知っていると一目置かれる、日本人としての品格 |
第6章 | 知っていると自信が持てるお茶会の作法 -楽しむための知識ー |
おわりに |
感想
全体を通して
私が米軍横田基地で英会話を習っていた時、対話相手のアメリカ人講師に、日本の文化、神社仏閣・着物・源氏物語などの話をするととても興味を持って話を聞いてくれました。
アニメやゲームをきっかけに日本に興味を持っている海外のかたは、多くいる印象です。
その一方、自国文化を説明できない日本人も多くいると思いますし、その場面に出くわしたとき、もどかしい気持ちを持つと思います。
これは非常にもったいないことだと思います。
この本の著者は外資系企業に勤めていた経験があり、茶道について、日本文化について、海外の方に伝える術や説明の仕方が上手いなと思いました。
英語が話せる云々もあるかと思いますが、そもそもの「伝えたいこと」が理解できていないと難しいことだと思います。グローバルな今だからこそ、必要な教養なのではないかと感じました。
戦国時代の武将も熱中
織田信長・豊臣秀吉が茶の湯に熱心だったことは有名かと思いますが、それにまつわる歴史についても本書で触れています。
なぜ熱心だったのか、著者の考察も描かれています。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズや、経営の神様と言われる松下幸之助など、一流の人達が茶道の精神を取り入れているということと通ずるのだな、だから長い年月、途切れることなく受け継がれているのだなと感じます。
茶道は日本の総合伝統文化
本書で改めて一項目ずつ、解説・説明をしています。
・禅語=禅(マインドフルネス)
・掛け軸=書道
・お花=華道
・お香=香道
。。。などなど、改めて「茶道で体験している」ことの意義を考えさせられました。
「お点前の手順が・・・」「産地・銘柄が・・・」といった見えやすい・わかりやすい表面的なところではなく、もっと本質的なところを理解しよう、理解したいな、と感じました。
お稽古を始めて日が浅い人にとっても、十二分に理解している熟練者の方にとっても、勉強になる事柄ではないかと思います。
あとがき
なかなかに参考となる一冊だったかと思います。
著者のように海外の方に説明ができるようになったら、喜んでもらえたという反応が感じられたら楽しいだろうなぁ、と思いました。
類似で「教養のための○○」本もあるので、時間を見つけて読んでみようかなと思います。
またオススメしたい本がありましたら、紹介しようと思います。
ご参考になれば嬉しいです^-^
コメント