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初めてのお茶会・お茶席に行ってみよう

茶道
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文化祭のシーズン。「お茶席体験」という文字を見て興味を持つかた、結構いらっしゃると思います。

興味があるし、一度はお茶席に行ってみたい、お茶碗をくるくるしてお茶を飲んでみたい。

その一方、作法がわからないし敷居も高そう、作法を知らなくて恥をかきそう、あぁ私には無理、、、という方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

私の家族や友人がまさしくそうです。

そういった未経験者・超初心者の方々に、そんなに構えなくていいよ、ということをお伝えしたいなと思います。

ざっくり言えばこんな感じです。

  • 意外と身近なところで開催している
  • 洋服でOK
  • 前の人のまねをすればいい

どこでやっている?

市区町村主催の文化祭など

市区町村で開催している文化祭や、学校の文化祭が一番気軽かもしれません。

また市区町村によっては公共の施設としてお茶室を持っているところがあり、定期的にイベントを開催していたりします。

※ 東京都福生市は 福庵 というお茶室を持っているため、定期的にお茶室体験や、1月には初釜体験を開催しています。

友人知人からのお誘い

友人知人が茶道教室に通っている場合、その教室の先生が席を持つお茶会に行ってみる、ということもひとつの手段です。

茶道教室はその地域の「茶道連盟」に加盟していることが多く、その茶道連盟主催のお茶会が定期的に開催されていたりします。

タイミングがよければ、教室の生徒である友人知人が、お茶を点てたりお茶を運んだりしているところを見ることができるかもしれません。

服装は?

着物で参加する必要はありません。

ビジネスカジュアルの装いで十分です。若しくはちょっとしたお出掛け着といった感じでしょうか。

基本的に畳の部屋での正座となりますので、女性の場合、スカートで参加されるのであれば、膝が隠れるくらいの丈が良いと思います。スカート丈が短いと、正座をしたときにパンツが見えてしまいます。。。

身だしなみ注意点は?

最低限の注意事項は、次の4つかと思います。

① 時計・指輪を外す
 茶碗や茶入れなどは、由緒ある品だったり高価なものだったりします。万が一それに当ててしまった場合、欠けたりキズをつけてしまう恐れがあります。

② ネックレス・ピアス・イヤリングなどの装飾品を外す
 理由は「時計」と同じです。チェーンが外れて茶碗・茶入れに落下し、キズをつけてしまう恐れがあります。

③ 香りの強い香水をつけない
 実はお茶席では、ほんのりと香を焚いています。またお茶の香りも楽しみのひとつです。強い香りの香水は、一撃でそれらを台無しにしてしまいます。

口紅は油分を押さえておく
 通常の食器と違い、お茶碗はスポンジと洗剤では洗いません。手を使って水でゆすいでいます。また茶碗を鑑賞する際、べったり口紅の跡がついた茶碗を鑑賞って。。。興ざめしますよね。。。

持ち物はなにが必要?

白靴下・白足袋

洋服の場合は白靴下、和服の場合は白足袋を持参しましょう。

外を歩くと足元はどうしても汗や粉塵がついてしまいます。そういった汚れ・穢れを茶室に持ち込まないよう、茶室に入る前には持参した白靴下や白足袋に履き替えます。

和服の場合は、足袋カバーを履いて現地へ向かい、現地に着いたら足袋カバーを外す、というのが一番お手軽かと思います。

他はだいたい用意されている

上記で紹介したような文化祭や茶道連盟主催のお茶会であれば、必要なものは主催側が用意している場合が多いです。

あれば尚良し、というものは次の通りです

  • 茶扇子
  • 懐紙・黒文字(菓子切り)
  • 古帛紗
  • 紙小茶巾 (濃茶を飲んだあと茶碗を拭くもの)
  • 数寄屋袋
  • 靴の目印 (洗濯ばさみみたいなもので可)

席入り前

どういう流れで茶室に入るの?

今回紹介しているパターンのお茶室の場合、先着順の定員総入れ替え制です。

次の回に入れそうとなった場合、係の人から整理券のようなものを配られます。

お茶券を入手済であれば、整理券と引き換えにお茶券を渡します。

入場組の先頭と最後にならない

その際に注意するのは、その入場組の先頭と最後にならないことです

先頭1番目の人は 正客(しょうきゃく) といい、お客様役のリーダーを務めることになります。

お茶席を用意した主催者(正式には「亭主」といいます)と会話が許されるのは「正客」ただ一人のため、茶道に対するそれなりの知識・経験が必要となります。

最後の人は 末客(まっきゃく) といい、この役目のお仕事があります

みんなたいてい正客はやりたがらず、謙遜合戦が繰り広げられます。身なりしぐさから「初心者かな?」と認識されるとは思いますが、勧められても「お茶は初めてなので。。」と伝え、やんわりとお断りしましょう。

席入り後は?

お茶室に入ることを 席入り(せきいり) と言います。

所作は、基本的に前の人がやっていることをそのまま真似をすればOKです。

歩く際は、畳の縁の模様が描かれている へり は踏まないようにしましょう。

畳に座る場合は、畳のへりから16目のところに膝がしらが来るように座ります。

お菓子の頂き方

お菓子は2種類あります

お菓子の種類は飲むお茶の種類によって変わります。

薄茶の場合

世間一般で認識されている「茶道のお茶」は「薄茶(うすちゃ)」といい、この場合は干菓子(ひがし)が提供されます。

干菓子は、落雁や焼き菓子のような堅くて小振りのお菓子をいいます。

濃茶の場合

薄茶とは異なり、もっとドロッとしたポタージュくらいの濃度のお茶を「濃茶(こいちゃ)」といい、この場合は主菓子(おもがし)が提供されます。

主菓子は、こしあんを練って形作られたようなお菓子のことをいいます。

お菓子の取り方

お菓子は大皿の菓子器に盛られて提供されることが多いです。

菓子器が回ってきたら、畳に手をつき左の人に軽く会釈をし「お先に」と声を掛けます。

菓子器に盛られたお菓子のうち、上に乗っている場合は上から、並んでいたら手前の右から、の位置に置いてあるものを一つ取ります。

干菓子の場合はそのまま手でつまみ、主菓子の場合は備え付けの箸で取ります。

取ったら、懐紙の上に乗せます。

干菓子の場合は、お菓子を取った指先を、主菓子の場合は、お菓子を取ったその箸の先端を、懐紙の端を使ってぬぐいます。

お箸は元あったように菓子器にのせ、左の人へ回します。

お菓子を食べるタイミング

お菓子を取ったらすぐに食べたい気持ちはわかりますが、自分の右隣の人が食べ始めた後になります。

お菓子はお茶の提供を待たずに、食べきります

普段の生活では、ドリンクを飲みながらお菓子を食べたりしますが、お茶席ではお菓子を先に食べ、口の中がほんのり甘い余韻を残した状態でお茶を飲みます。

目の前にあるものをひとつひとつ完了させていく、と思って頂ければ良いかと思います。

干菓子の場合はそのまま指でつまんでぱくりでOKです。

主菓子の場合は、懐紙に備え付けられた黒文字(太めの楊枝のような木の棒)を使ってお菓子を切り、お菓子に差して食べます。

主菓子の頂き方

① 躊躇せず、お菓子を真ん中で縦に真っ二つに切ります。きれいで崩すのがもったいないのですが、作法なので。。。

② 右側半分を、更に横に真っ二つに切ります。

③ 手前の1/4のお菓子に黒文字を差し、食べます。

④ 次に向こうの1/4を同様に食べます。

⑤ 残った左側半分を先程と同様、横に切り、手前、向こうの順に食べます。

⑥ 食べ終わったら二つ折られた懐紙の下になっている方を上に巻き込み、お菓子が乗っていた部分が内側になるように紙を折ります。折ったら、小さくたたんで仕舞います。

※ 懐紙はまれに係の人が回収に来ますが、基本は畳んでそのまま持ち帰ります。

お茶が差し出されます

お茶の飲み方

頃合いを見てお茶が目の前に運ばれます。

所作は基本的に前の人の真似をすればOKです。

「どうぞお召し上がり下さい」と挨拶があったら、畳に手を付き礼をします。

畳に手をつき、左の人に「お先に」と声をかけます。

茶碗を左手のひらに乗せ、右手で茶碗を持ち、茶碗を軽く掲げるように会釈します。頂くことの感謝です。

次に「茶碗をくるくる回す」をします。方法ですが、

左手のひらに乗せた茶碗を、右手でちょっと浮かせる程度(1cmくらい?)持ち上げながら、茶碗を手前・時計回りに90度、2回に分けて回します。

3口くらいに分けて飲みます。

最後に泡を「ズッ」と音をさせて飲み干します。泡まで美味しく頂いています、という意味になります。

飲み干したら、茶碗を先程とは反対、反時計回りに90度、2回に分けて回します。

茶碗をお茶が出された場所に戻します。

お茶を飲んだ後は?

茶碗を置いたら畳に手をつき、茶碗全体を鑑賞します。

次にお茶碗を手に取り、低い姿勢で鑑賞します。

低い姿勢の取り方ですが、まず両肘を太ももに乗せ、前かがみの姿勢になります。

その姿勢で茶碗を取り、畳から少し宙に浮くくらいの位置で茶碗全体を鑑賞します。畳からあまり持ち上げない理由ですが、茶碗は由緒あるものや高価なものだったりするので、うっかり手が滑ったとしても破損しないようにといった意味があります。

鑑賞したら茶碗を元の場所に置き、名残を惜しみます。

茶碗の回収に来たら畳に手をつき、「ご馳走でした」と挨拶します。

お菓子を食べたりお茶を飲んだりしている時に、その席を用意した主催者がお茶や道具の説明をしてくれたりします。心の余裕が無いかもしれませんが、その話に耳を傾けると面白いと思います。

締めの挨拶があり、散会です

全員のお茶碗が回収されたらその席の主催者から挨拶があり、これを以て終了となります。係の人の誘導に従い、順次退席します。

その際、点前で使った茶入れや茶杓、正客に出された茶碗などが展示されるので、拝見に行くと良いと思います。

その席の主催者は、この茶席のコンセプトを考え、趣向を凝らした道具を揃えて皆様をお迎えしているので、質問すると喜んで教えてくれると思います。

まとめ

最後に簡単にまとめると。。。

  • 意外と身近なところで開催している
  • 洋服参加でOK
  • 時計・指輪などの装飾品は外す
  • 列の先頭・最後にはならないようにする
  • 前の人の真似をする
  • なにより、雰囲気を楽しむ

といったところでしょうか

あとがき

私もまだまだ勉強中ですが、お茶の会話ができる人・仲間が増えるのは楽しいです。

茶道は「日本の総合芸術」と謳われていますが、かしこまらずに文化を楽しむのが一番かと思います。

ご参考になれば嬉しいです ^-^

茶道
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kuraki

東京都多摩地区在住の座木です。
茶道での学びメモや、皆さんにシェアしたいなと思ったことなどを中心に発信しています。
2023年1月にブログを開設しました。

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